Last flower【執筆中】

黙り込んだ三人をよそに

カスカは、様々な、あまりにも様々な出来事の連続に

呆然としていた。


チャルがこの世を去ったこと。

初潮が来たこと。

ユルカとカイが恋人同士になっていたこと。

スイムが自分を好きだと言ったこと。


そしてーーーーーーー


ミユカ。


殺してしまった、姉妹のこと。


ぶくぶくと泡立つ川の表面。

フレアースカートのように広がったミユカの髪。

今、はっきりと思い出した。

あの頭を無理やり川の中に押し込めたように

カスカは記憶を胸の奥深くに、ねじ込むように

押し込めていただけだった。

何年もかけて事実を抹消しようとしていただけだった。

ユルカはその間、あの日のことをずっと忘れずにいたのだろうか?


「カスカ?」

「えっ」

突然名を呼ばれ、カスカは顔を上げた。その顔色は蒼白だった。

「お薬、いるよね?飲んできた方が、いいよ」

ユルカはそう言いながら、小さな巾着袋をカスカに手渡した。

「ありがとう…」

ふらりと立ち上がった瞬間、軽く眩暈がした。

下腹部で太鼓がドンドン叩かれているような鈍い痛みを、

今さらのように感じる。

巾着の中には薬とナプキンとショーツが入っていた。

汚れたままの下着を換えるため、トイレへと向かった。

しかしカスカはその途中にある

motherや大人達の部屋の前で、凍りついたように立ち止まった。