Last flower【執筆中】

「俺達の地球は狭すぎるよなぁ」

コンクリートの牢獄に四人まとめてぶち込まれた後、

壁にもたれたスイムが言った。

「俺もそう思う」

同じように隣りのカイが呟き、その隣りのユルカの手を

握っている。

カスカは三人と逆の壁にもたれ、スイムに一枚しかない毛布を

身体に巻きつけられたままの状態で、ぼうっと目を伏せていた。

カスカもユルカももう泣いてはいなかったけれど、

タマシイが抜け落ちた人形のように黙っていた。

「…どっか、別の場所に行きたいな」

ここにいる四人全員の気持ちを、さらりとカイが呟いた。

「そう思ってるヤツ、俺達以外にもたぶんいるよな。

そいつら集めてここ、脱出できねーかな」

「…チャルは?」

ユルカがか細い声で答えた。

少なくともチャルは…ここから脱出したくてたまらないんじゃないかと

ユルカは感じていた。

「…私、チャルに言ってみるよ。カイやスイムと同じくらい、

チャルはこの施設のことよく知ってるはずだし。

逃げ出すには仲間が多い方が、いいもの」

「ああ」

「そうだな」

「明日の朝、ここから出たらすぐチャルに聞いてみよう」

スイムの言葉にユルカは強く頷いた。しかし。