Last flower【執筆中】

「ミユカ…私が…」

呆然と立ち尽くすカスカの足元で、

わぁわぁと泣き叫ぶユルカはまだ、

「殺さないで。殺さないで」と繰り返している。

そんなユルカの乱れた髪の一束を軽く耳にかけてやりながら

「おまえら、ケンカしてんの?」

と、カイが言った。

「ケンカ…?」

ケンカ…そんな…そんな生易しい事じゃ、ない。私は…私は……

「私…ミユカを殺してしまった…」

「ミユカって?」

「私とユルカの…妹…私達、三つ子だったのよ。…三つ子だった!!

そうよ、なんで?なんで私忘れてたの!?」

激しく叫び、突然、ユルカ以上に声を上げてカスカは泣いた。

と、その時


「何をしている!!」


大人の男の二つの影が近寄って来た。

カイは「やべっ」とユルカの手を取り強引にひっぱり起こし走った。

スイムは泣きじゃくるカスカを肩に担ぎ上げ走った。

追われる途中、胸に生温く染み入ってくる液体に気づいた。

それはカスカのショートパンツから太ももを伝い落ちてきた血液だった。