恐らく本人たちが思っている以上に龍之介は甘やかし上手なのである。
しかもその張本人である龍之介は全くの無自覚で行動を起こすから質が悪い。
よくもまぁ今まで誰にも知られなかったものだと夏希は思った。
(まぁ…見た目があれだからなんだろうけど)
龍之介の見た目と人を寄せ付けない雰囲気がそんな本性を上手く覆い隠している。
しかし確かに彼はこの兎に惚れているのだ。
夏希からすれば面倒くさいことこの上ない問題だが、それでも真剣に悩む優衣を突き放せないのは彼女が大切な親友だからである。
「大上は何か欲しいものがあるとか言ってないの?」
「うん…聞いてみたんだけどね"特にねぇな"って言われちゃった」


