確かに彼は

冷たいし、喋ることなんてほとんどないし、

ほとんど無表情で口を開いたかと思えば毒牙が飛ぶけれど……。



でもでも、本当にたまーーーーに見せる笑顔と優しさが


わたしは大大大好きなんです。




「咲夜!今日帰ろうよ!」


長かった一日が終わり、咲夜の席へ駆け寄ると。


「………」


すると咲夜は

スッとわたしの元を離れ

教室のドアへと向かう。