新しい道

♦ 始業式


こんにちわ!

私は、和泉杏樹です。今日は始業式。クラス分けはまぁまぁだった!


「キャーーーーーー!!時雨様―――――!!」


という歓声とともにやってきたのは神野時雨クン。

私と入れ違いで芸能界に入って、今は超有名な俳優さん。

その時雨くんは、高校からの編入生。特別に入ってきたらしい。本名は石川梓クン。

私と同じクラス、そして隣の席。



「ねー、杏樹。時雨くん、すごい人気だょネ。」


「ぅん、女子たちうるさいわーw」

と話しかけてきたのは、相原智瀬。私の大親友で、4年間ずっと同じクラスなんです。
出席番号も、毎年私の1つ前。すごい運命だと思う。


「ぁ、そぅだ。隣って誰?」


と、私の隣の席を見ながら尋ねてきた智瀬。

智瀬は、”神野時雨”が本名だと思っているらしく、気づいてないみたい。



「石川梓クン。だょ。」

「そっか、そいえば時雨クンの隣って誰だろ?」


智瀬は、「じ」のあたりを一生懸命探してる。私はそんな智瀬がかわいいなと思いつつ、声をかけてあげた。


「私の隣が時雨クンだょ。芸名が「神野時雨」だから。」


「それは、ごしゅーしょーさまです」

と笑いながら、話してた。