私はその日の夜、携帯を取り出した。

夜ご飯のいいにおいがする。
今日のご飯なんだろう。

「もしもし、未稀??」
『うん、杏樹??どしたん。』

いつもの未稀の声だ。

「あんね、明日話したいことがあるんだ。」
『あぁ、いいよ。 じゃ、白咲の前のいつものとこで。』
「分かった。ありがとう。じゃぁね。」
『うん、またね。』