「言いたいことがあるなら言えよ」
「だから。私、悠介が好き」
「はぁ？何冗談言ってんだよ」
「冗談なんかじゃない」

そう言い、私は悠介の机の上にあったカッターナイフで自分の手首を切ろうとした。
すると・・・

「バカ。何やってんだよ。やめろ」

私の手首を掴み、私からナイフをはなそうとしたその時だった。
悠介はナイフで手首を切ってしまった。

「ゆ・悠介。ごめん」
「大丈夫だって。いってぇ」
「本当にごめんなさい」

私は涙をこらえた。
でも、手は震えながらも自分の持っていたハンカチで悠介の手首を結んだ。

「慶子がけがしなくてよかたよ。もう、バカなことすんなよな」
「ごめんね」
「もういいって。オレこそいきなり怒鳴ったりしてごめん」

悠介は私を優しく抱きしめてくれた。