自転車で走って10分。
地獄の門の前に着いた。



「あっ! アオちゃん!!」

声がした方へ向くと同じクラスの
椎名 七瀬(シイナ ナナセ)ちゃんがいた。

「体験??」

人懐こい笑顔を見せる彼女に
自然と笑顔になる。

「うん!七瀬ちゃんは通ってるの?」

「そうだよー!
アオちゃんも通ってよー」

「えー?!
馬鹿だから授業ついて行けないよー?」

と、彼女のお陰でリラックスして
地獄へと進んだ....



「あらっ。あなたが葵ちゃんね?」

地獄へ入るといかにも地獄の門番らし...
いや、ワイルドな男性が
見た目に似合わない口調で迎えてくれた。

「あ...はい...保坂葵です。
宜しくお願いします。」

あまりのギャップに戸惑っていると

「やだぁ!
そんなに緊張しなくて良いのにぃ」

と私の肩をビシビシ叩く。

「えっと...あの...」

隣にいる七瀬ちゃんを見ると

「受付をしている悠ちゃんだよ。」

と教えてれた。
「剛田悠希(ゴウダ ユウキ)♡
悠ちゃんでいいわよ♡」

「あ。はい。
よろしくお願いします。悠ちゃん。」

もう一度お辞儀をして
教室を教えて貰った。



....苗字と見た目はピッタリだ。