日曜の朝。
シュウに会うためメールする。
《今日空いてる? シュウに会いたい。》

《会いたい》と打つ指が震えた。


《空いてる。 俺も会いたい》

数分立って返信がきた。
彼の《会いたい》に胸が痛む。



昼ごはんを食べてシュウの家に行った。

いつものドキドキはどこかへ失くしてしまったようだ。

俯いて彼の部屋に入った。


「葵、改めて誕生日おめでとう」

優しく彼が笑う。

これ以上...優しくしないで...

彼を抱きしめる。

「葵??」

普段と様子が違う私に戸惑う彼に

「....抱いて?」

首を傾げて微笑んでみる。

今、自分はどんな顔をしているだろう。
いつからこんな最低なことが出来るようになったんだろう...

「初めてはシュウが貰ってくれるんでしょう?」

私の髪を撫でて「分かった。」
と私をベッドに押し倒す。

「何か辛いことでもあった?」

私の首にキスを落としながら彼が問う。

「うん。ちょっとね」

「本当にしていいの?
葵、後悔しない?」

私が落ち込んでヤケになっていると思い、私を気遣う。

「しないよ。
シュウだから抱いて欲しいの。
愛してる。」


最低な嘘だ。
私を大切にしてくれる人に最低な嘘をついた。

「俺も愛してる。大切にする。」

服の裾から彼の手が忍び込む。

...大切にしないで。

唇に...首に...
胸に...腰に...
指先に...

彼の唇が触れる度に罪の意識に苛まれた。