「そうかー、垣田は数学がわかんなくなっちゃったのかー」 高橋は夕暮れの道をしょんぼり歩く 高橋の文法の忘れっぷりは、私のルートよりひどいらしい 明日も基礎からだと言っていた 「遊び過ぎちゃったんだよねー、夏休みだと思って」 「俺もだよ 油断してたなぁー、宿題がこんなにあるなんて」 宿題も半分以上残ってるらしい おい、夏休み半分終わってるんだぞ 大丈夫なの? ふぅ、とため息をつく高橋は、真っ赤な夕焼け空によく似合っている かっこいい