ー伝えたい。
大好きな風馬に
"好き"って気持ちを。

風馬はいつも
私のそばに居てくれた。
いつも近くに来てくれた。

そんな日々が続いたある日、
教室で風馬に声をかけられた。

「あのさ、ちょっといい⁇」

『…うん、何…⁇』
私は恐る恐る風馬に腕を引っ張れながら教室の外へ出た。

「いくよーっ⁇」
元気良く私と目を合わせ声を出した。

風馬のあたたかい手と
私の小さな手が重なった。

ー…

『…⁈』

私の目にうつった景色は
それはとても美しかった。


夕焼けに染まった赤い空。
雪が積もった真っ白な校庭。
日没寸前の陽。


そして


大好きな風馬が笑顔でこちらを見つめていた。