蓮の胸に顔を埋めた私の耳に、陽の愉快そうな笑いが聞こえてきた。
「うわー、あの蓮が照れて…イテッ……殴らなくてもいいじゃん」
「今の蓮には関わらないほうがいいよ」
「だな…あの男の事でかなりイライラしているだろうしな」
他の皆も何か会話をしていたみたいだけど、赤くなった顔を戻すのに必死になっていた私には、話の内容を聞き取ることはできなかった。
やっとの思いで平素へと戻った顔を上げると、さっきよりも不機嫌になっている蓮。
陽を睨みつけているところを見ると、陽が原因なんだろうけど…、
今までの流れを知らない私には、蓮の機嫌の悪さの原因が分からない。
首を傾げて蓮を見上げるも、教えてくれる気配はなく、結局原因が分からないまま部屋へと連れて行かれた。


