陽の相手をしていると、蓮に顎を持たれて無理やり後ろを向かされた。
「あいつに何もされてないか?」
いつになく真剣な表情で聞いてくると思ったら、要らない心配をしていたようだ。
恭輔に危害を加えられるはずがない。昔からずっと私の味方であり……何かあれば手を貸してくれていたのだから。
「当たり前でしょ。従兄妹だよ」
私がそう言っても、まだ納得してないように思われる。
族に襲われたからなのか、一段と過保護になってきたな。
蓮の腕の中でため息を溢す私に、柔らかい笑みを浮かべた朔が歩み寄ってきた。
「由美ちゃんおかえり。とりあえず中に入ろうか」
正直ありがたい。こんな家の外でずっと抱きしめられてたんじゃあ心臓が持たないよ。
「話は中で聞く」
……話って何もなかったけどなぁ。
そう思いながら、皆が歩き出したのを見て私も後に続こうとするが、腰に回った腕が邪魔で歩けない。


