ーーー次の日の昼頃、集まらない情報に苛々としていると突然朔が声をかけてきた。



「蓮、今日はもう帰っていいよ。昨日は帰れなかったんだから、由美ちゃんの機嫌を取りに行っておいで」



そんな朔に部屋にいた2人もご飯を食べながら同意するように頷く。



「悪い…甘えて行かせてもらう」



この忙しい中、俺が抜ければこいつらの負担は増える…だが今は甘えよう。



携帯と財布だけを持って、バイクを走らせ急いで家へと向かう。



久しぶりに由美とまともに話せると思うと、自然と顔が緩んでしまう。



それを引き締めて家に入ると使用人たちがバタバタと忙しなく動いていた。



……何かあったのか?



不思議には思いながらも部屋へと向かう足は止めない。



今は由美の元に行く方が大切だ…。



だが後ろから名前を呼ばれ渋々立ち止まる。