恭輔に反論する前に、誰かに反対の腕を引かれて後ろから包み込むように抱きしめられた。
突然のことだったので恭輔も簡単に腕を放してしまい、素早くこちらを振り返る。
「無理だ」
私の腕を引いて抱きしめた犯人……蓮がそう答えると、恭輔は目を鋭く細めた。
「てめぇには聞いてねぇよ……由美」
イラついた様子で私を睨みつける恭輔の問いに、
「はぁ、蓮の言う通りだよ」
私が蓮の発言を肯定すると訝しげな表情で見てくる。
「……何かあんのか?」
「今は蓮の家でお世話になってるの。だから、家には何もないよ」
その答えに納得できなかったのか、眉をひそめる。


