私を確認した恭輔はこちらに向かって歩いてくる。 それに反応した蓮が私を背中へと隠した。 「誰だ…」 「ああ、そうか……初めまして、久遠 恭輔(くおん きょうすけ)と言います。以後お見知りおきを…」 わざと堅苦しい自己紹介した恭輔はニヤリと笑うと、 「ってことで迎えに来たぞ」 こちらに向き直り、手を伸ばしてきた。 そんな恭輔に警戒する皆には悪いが、久しぶりに会えたのだから嬉しくないはずがない。 私は蓮の背中から素早く抜け出し、恭輔に飛びつく。