彼方へ

けれどあたしの手には、あのクリスタルのペンダントが残されたままだった。

そういえば、あのお婆さんの姿も見えない。

いったい全体何がどうなってるっていうの?

“巫女”ってなに!?

うーむ。



「はるかーっ!」

ビックリして振り向くと、すぐ後ろに泉とクリスが来ていた。

「どこ行ってたの? ボク達随分探しまわったんだよ」

そういえば!

「ねえ、さっきここに“シリウス”っていうお店がなかった!? 

 ちょっと不思議な感じのするお店だったんだけど」

跡形もなく消えるなんて、何かおかしいよね。

あたし、迷ってただけなのかな?

だからどこにあるか分かんなくなっちゃっただけなのかな?

そんな事を考えていたら、

「ねえねえ、そのペンダントどこで買ったの? すっごい綺麗……」

あたしの手元を覗きこんでいた泉が聞いてきた。

「どうしよう。

 これ、買ったんじゃなくて貰ったの。

 “シリウス”っていうお店のお婆さんに……」