そう言って、不敵に笑った王子の顔を見たら、思わずドキッとしちゃって、それを隠すために、その作戦について聞いてみた。

王子は、そんなあたしの様子を見ていたらしく、あたしを見て、ふわっと、まるでそこに天使でもいるんじゃないかってくらい綺麗に笑った。

うわぁ、綺麗……。

しばらく、見惚れていると。

「それで、どうやって聞きだすんだい?」

クリスの声で我に返ったの。

それに対して王子は、

「ああ、それなら考えてある」

そう言って説明してくれた。




「本当に今日動くのかな?」

だって、一向に何も変化ないもんねぇ。

「さあね。

 天才がそうだって言ってるんなら、きっとそうなんじゃないの?」

答えたのはクリス。

あたしは、ちょっとムッとして、クリスに言った。

「何でいちいち揉め事になる様な言い方するの?」

最近クリスは少しおかしい。