「んーっ!」

気がつくと、あたしは宮殿のベットに寝てた。

おっかしいなぁ。

あたし、確か死んだはず……。

毒矢に打たれて……。

「王子は?

 みんな無事っ!?」

そう言って、かばっと起きあがったら、

そこには、

泉、クリス、フェルミナさん、それに王子も来てたの。

驚いたわ!

だって、王子って、お見舞いなんてしそうもないし。

そう思いながら、みんなの事、キョロキョロ見回してたら、みんな、顔を見合わせて笑いだすのよっ!

「ちょっとっ!

 一体何だっていうのよ?

 あたし、本っ当に心配してたんだからっ!」

あたしがふくれてそう言うと、フェルミナさんがこっちを向いて言った。

「とにかく、気がつかれて良かった。

 一時はどうなることかと思いましたよ」

フェルミナさんに続いて泉が、

「まったく。

 あんたって、本当無茶な子よね。

 少しは落ち着いて行動しなきゃ、命がいくつあっても足りないわよ」