ん?

と思って、王子の方へ顔をあげると、そこに王子の思いつめたような瞳を見つけた。

でも、ここでこうやって止まってる間にも、いつ敵がやってくるか解らない。

止まってるわけにはいかないわ。

「どうしたの?

 止まってないで走らなきゃ。

 それとも、怪我で走れないとか?」

一刻も早く逃げなくっちゃならないから、手っ取り早く聞いてみた。

だって、もしここで魔物とかが現れても、完璧に王子を守れる自信ないもの。

完璧どころか、全然ダメっぽいかも知れないし……。

それで、早く行かなきゃと思っていると、王子があたしに聞いてきた。

「何故、そこまで頑張れるんだ?

 お前達には何の関係もないのに、こんな争いに巻き込まれて、何故そこまで頑張る事が出来るんだ?」

「そんなの決まっ……」

その瞬間、王子に向かって、何かキラリと光るものが飛んできた。

それは……。