でなきゃ、一体何の為の巫女?

それに、王子が信じる事を思い出して、あたし達の事も信じて協力してくれたら、今までの事件にもかたがつくかも知れないし。

何といっても王子は天才っ!

フェルミナさんが言うには、地球式にIQを出したとすれば、280もあるんだって。

IQって、90~100が普通、100~120が優秀、120~140が最優秀、140以上が天才だから、王子の280っていう数字は相当凄い事になる。

そんな王子と協力出来たら一気に解決しそう。

というより、王子にはもう解ってるのかも知れないね。

そんな訳で、あたしは明日から早速、王子の所に行く事にした。



コンコンッ。

……。

返事がない。

もう一度。

コンコンッ。

……。

「誰だ?」

中からようやく返事が聞こえてきた。

「地球から来た、神代はるかです。

 お話したい事があって来ました」

……。

一瞬の沈黙の後、

「入れ」

王子の声がした。