一目見て、あたしは思わず放心状態。

だって、こんなに綺麗な人って今まで見たことなかったんだもん。

背が高く、180を少し超す位のスタイル抜群8等身。

澄んだ青色の美しい切れ長の瞳に通った鼻筋、綺麗な口元。

美しいカーブを描いた頬には、背の中ほどまであるプラチナブロンドの髪が綺麗な影を落としている。

そして、輝きだす程の気品が溢れ出て、彼の全身を彩っていた。

あたしと泉はただただ見惚れるばかり。

フェルミナさんよりも、あのクリスよりも綺麗だったんだもの。

そりゃあ驚くわよ。

でも、そんな美しい王子の第一声が、

「巫女など必要ないと言っただろう」

むっ。

「それに、他の2人は一体何だ」

むむむっ。

あたしが巫女だっていうのがペンダントから解ったみたいで、王子がそう言った。

何!? この王子。

綺麗な外見からは想像できない位感じ悪い。

はっきり言って、あたし達は頼まれて来たのよ。

あなたが呼んだんじゃないのぉ?