かつて、このシリウスをまとめ、人々が住みやすい平和な国に仕上げたのは、先代のラルフ王であった。

彼が王になるまでには何度か内乱があったりしたが、彼はそんな争いに終止符(ピリオド)を打ち、今のシリウスを建てたのだった。

人々はそんな彼を尊敬し、国はまとまっていった。

最初のうちは多少反抗する者もいたが、彼はそんな人々にこそ“本当の平和”“本当の愛”を知ってもらおうと努力した。

しばらくすると、初め反抗していた人々の心にも彼のシリウスに対する愛情が届き、シリウスの平和は永遠に変わることのない不滅なものとなっていったのだった。

ところが、ラルフ王が死に国は乱れ始めた。

ルドルフはそんな国をまとめる事ができずにいた。彼は、何かとてつもない事を始めようとしているようだった……。




ルイス王子の側近であるフェルミナは、そんなルドルフの魔手から王子を守るために考えを廻らせていた……。