「それと、確認しておきたいんだけど、あんたはどう思ってるの?」

「あたし?」

「そう、あっち2人は解ってるけど、あんたの方が解んないからね」

「2人?」

聞き返すと、泉は、ふうっ、と大きな溜息をついてから答えてくれた。

「そう、1人はルイス王子。

 もう一人はクリスよ」

クリス!?

「あんたは気づいてなかったみたいだけど、それらしい事、何か言われなかった?」

えーっと。

ああ、そうだ、あの時!

「うん。

 クリスに、好きって言ってもいい?って聞かれた事あったけど」

思いだしながらそう言うと、

「そう、それよ。

 あんた、それに対して何か答えた?」

あたしが答えに詰まっていると、代わりに泉が言った。

「答えてないわよね。

 でも、あれじゃ、クリスが可哀想だと思うわ。

 クリスは、あれで精一杯自分の気持ちを伝えようとしてたのにね。

 クリス、結構悩んでるみたいだったよ。

 そりゃそーよね。

 クリスって敏感だから、無意識のうちに、あんたが王子を好きになりかけてるの知ってたから」