ゲーセンを出た後は適当にブラついて、今はお互い公園のブランコの上。


隣でキィキィ揺れている浜口は笑顔だけど、オレは焦っていた。


言わなきゃいけない………“好きだ”って。


虎がせっかくチャンスを作ってくれたのに、ムダにするワケにはいかない。


でも勇気が出ずにウダウダ悩んでいる自分が、心底嫌になった。


「じゃあ私、帰りますね」


浜口がぬいぐるみ片手に、ブランコから立ち上がる。


「茶竹君、今日は誘ってくれてありがとうございます。楽しかったですよ色々」


無邪気に言ってくれる彼女が、凄く眩しかった。