バッと目覚めると、目の前には腰を曲げてオレの肩に手をかけてる浜口。


急いで周りを見渡すと、館内にはオレ達以外誰もいなかった。


ウ…ソだろ!?映画は確か全2時間。


オレが寝たのが始まって30分位だったから、オレ4分の3は寝てたって事か……!?


「ご、ごめん浜口!オレ自分から誘っておいて!」


一気に全身から血の気が引いて、勢いよく浜口に謝る。


「大丈夫ですよ。映画楽しかったですから」


笑顔を向けてくれる浜口に、心底申し訳なくて―――…


「卓磨、虎、殴ってくれ……」


マジでそう思ったオレだった。