好きなのに、南くん…。 ポンッ 不意に肩をたたかれた。 そして前から聞こえる声。 「ねーねー泣いてるの?」 …だれ? 聞いたことのない声。 「あ、あの…」 「俺が慰めてあげよっか、おいで」 顔を上げると、大学生くらいの男の人が。 こ、怖い…。 よくわからないけど、なぜか身の危険を感じた。 やだ…!! 「誘っても無駄ですよ。この子、俺のこと大好きなんで」 ふわっ 突然後ろから感じた、抱きしめられる感触。