時刻をみると、もう二時。 ・・・嘘、だ・・・。 嫌だ。嫌だ。 「はっ、長谷川・・・!」 私は無我夢中で走り出した。 なんだか周りの人は私を見ていたが、そんなのはどうでもいい。 どうでもいい、から。 「どこ、どこっ・・・」 あっちにいるの? それともこっち? ガラス張りの窓の向こうでは 今ちょうど飛行機が飛び立とうとしているところだった。 ・・・それとももう、 遠いところに行っちゃった・・・?