恋愛コンプレックス


「だってよ。拓那!お前に落ちない女もいたんだって!」


それはそうだろう。



こんな猫っかぶりになんて落ちるはずがない。



「それはそうだよ。僕だってモテるわけじゃないんだから^^」



クラスの人には会話が聞こえる話し声だ。

もちろん長谷川は王子様スマイル。


「・・・だからそのスマイルをやめろってば…。」

「ごめんね?不快にさせちゃったかな?」


もちろんだ。不快だ。

不快すぎるほどうざったい。


「じゃあ、僕たちはトイレに行くから。」


そうして、私の横を通りすぎた長谷川は



「調子のんなよ。」

と言って足をふんできたのだった。