恋愛コンプレックス



「あれ。でも私も女なわけで・・・や、でも女としてじゃ・・・あれ?」



なんかわからなくなってきた。



答えは見えているようだけど、言葉にできない。






「でも、長谷川は、諦めたくないんだ。

もう、決めたからな。」


もう、諦めないって言ったじゃないか。



だったら、諦めない。


諦めたくない。




だって──────。



「なんでそこまでするんだよ・・・」


「だって長谷川が好きだから。」



「!」


今までで一番


迷いのない気持ち。



長谷川が好き。



いつの間に


こんなに気持ちはふくらんでいたんだろう。



「───そっか。委員長ならできる気がする。

あっ!拓那戻ってきたみたいだし、二人きりにしてやるよ♪」


南はお得意のウインクをして、海へ行ってしまった。



ふ、二人きり・・・。