出会ったのは1ヶ月前の冬の日。
一人、図書館で本を読んでいた。
すると突然
「うわぁぁっ」
という声がした。おどろいて窓の外を覗いてみると男の人が倒れていた。
私は思わず外に飛び出していた。
「どうしたんですか!」
「ちょっと氷で滑っちゃって…」
そう言って私に見せた右手は少し腫れていた。
「…手、貸してください」
「へ?」
「万が一骨折してたら、危ないですし。」
私は持っていたハンカチで固定した。
「一応病院に行ってください。」
そう言って図書館の中に戻ろうとすると、呼び止められた。
「あ、ありがとう!名前、教えてくれない?」
「…汐菜、萩原汐菜です。」
「俺の名前は、井上翔平だから!」
次の日も図書館に行くと、その人は昨日私が座った席にいた。
そして次の日も。
そんなことを何度も繰り返しているうちに、告白されて、付き合いはじめた。
…というのは本当は全部、ウソ。
私が考えた設定。
ただ彼氏がいるというだけでいじめからは解放されて今ではたくさんの友達ができた。
ただ
「彼氏の写真見せて」
「声聞きたいから電話かけてみて」
などの要望にはかなり困っている。
一人、図書館で本を読んでいた。
すると突然
「うわぁぁっ」
という声がした。おどろいて窓の外を覗いてみると男の人が倒れていた。
私は思わず外に飛び出していた。
「どうしたんですか!」
「ちょっと氷で滑っちゃって…」
そう言って私に見せた右手は少し腫れていた。
「…手、貸してください」
「へ?」
「万が一骨折してたら、危ないですし。」
私は持っていたハンカチで固定した。
「一応病院に行ってください。」
そう言って図書館の中に戻ろうとすると、呼び止められた。
「あ、ありがとう!名前、教えてくれない?」
「…汐菜、萩原汐菜です。」
「俺の名前は、井上翔平だから!」
次の日も図書館に行くと、その人は昨日私が座った席にいた。
そして次の日も。
そんなことを何度も繰り返しているうちに、告白されて、付き合いはじめた。
…というのは本当は全部、ウソ。
私が考えた設定。
ただ彼氏がいるというだけでいじめからは解放されて今ではたくさんの友達ができた。
ただ
「彼氏の写真見せて」
「声聞きたいから電話かけてみて」
などの要望にはかなり困っている。