居なくなった隣の君



先生も先生だ…

いじめられていても


見て見ぬふり……

どうせ、関わりたくないんだ


結局…先生も自分のクビが
可愛いんだ


そんなこんなで

ドアに突っ立ってると


「おはよう!如月さん!」


隣から、無駄に可愛い声が


耳に入る


うわ…よりにもよって

泉 梨奈じゃないか…

猫を被って、男女共に

人気のある生徒だ


「おはよう。泉さん」

一応、挨拶はする

後々面倒ごとに巻き込まれるのは
ゴメンだ

「もぉ~!梨奈でいいよ☆」

ほら、キモいって


どっからンな声でんだよ

あー、うん…と適当に流して


席につく


向こうで、私が暗いとか

言ってるのは聞かなかった

事にしよう



本を開くと見事にチャイムがなる

ジャストすぎんだろ

なんて内心つっこんでみたり

それから、


白波、朝からお疲れ様です

体には気を付けてね

って、心の中で言う。


私も本当に意気地無しだ


実際に声に出して言ったら

私もいじめられるから

言えない…


この時から、少しでも言えば


君の未来を変えることができたのかな…



その時、


カタンッと椅子の引く音がした


あ、きた。