「すいません。
通りたいですけど」




あどけない笑顔と困ってる雰囲気を加味しだして疾風は、ドアの所に居る柚木さんがドアから退けてくれるようにした。



ポン


と疾風の腕を掴み一瞬、


ドキっとした。


柚木さんは、疾風に逃げられたくないように腕を掴んだろう。



「どうしても、話したい事があるから。
一緒に来てくれないかしら。
早紀ちゃんの病気について」


と淡々と言ってるがどことなくイラっとしてるようにも感じ取れる。



「すいません。
トイレに行ってからでいいですか?」


と疾風は、冷静に目的があるような声で申し訳なさそうな表情を浮かべながら。

柚木さんは、左手で疾風の腕を掴んでた手を離した。


病室内にトイレがあるのに疾風は、病室の外のトイレに駆け込むように入った。