「……………」


静かな車の中で早紀は、辛い。



ママ、言っても助けてくれなさそうだし家出をすることも誰かに助けて貰いたい為に言うこともダメなの。




早紀は、俯き加減に声を殺してすぅっと涙を流しながらショックとも辛いとも言えない感情になってる。




「聞いてるの?
早紀」



っと運転しながら早紀の顔をみずに聞いてくるママ。





「…………ぅん」




っと縦に振っただけの消えそうな声で早紀は、言った。




ママまで早紀の事を苦しめるの。






「早紀、降りるわよ」




っとママは、言った。





降りる気力もなくものけの殻になった早紀がいた。