だからほら、私は彼に腕を掴まれていつの間にか、ベッドにいる彼の胸の中…。
でも、私はめげずに大人な対応をする。
「朝ご飯が冷めてしまいますし、その後ご出勤の準備もありま……
あの…その、
………近いです」
私が大人な対応をしている間に彼の顔は唇がつくかつかないかの所にあった。
「頑張りすぎんなよ」
「えっ…?」
彼は私の頭をポンポンとして微笑みながら部屋を出た。
彼の端正な顔立ちに微笑まれて、私はちょっとドキッとしてしまった。
2ヶ月前のあの日の夜、翔様と鉢合わせしなければ今頃…
今頃、『大人な対応』をしていたことをバレずに済んでいたのではなかろうか。
なんて、今更何を思っても遅いですがね。
