しゃがみこんだシンは、あたしの膝の傷に指先でそっと触れる。


「まぁ痛そうだけど…

これくらいなら大丈夫だろ。ほら」


ポケットから取り出した絆創膏を、
ぺしっと叩くように貼られた。


「家帰ったら消毒しとけ」

「はぁい…」

「レナ、はい」


差し出された手を握ったら、不意に体が近づいて。


「あーん」


口の中に、飴が入れられた。


「うまい?」

「うん、おいしい」