_コンコンッ 「はい。母さん?入って……廉」 玲に部屋に入るのはいつぶりだろうか。…沙穂の声がこの部屋から聞こえてきたんだっけ…。 沙穂は、ハッキリ言って許したくない。 だけど……もっと許したくないのは、 「玲、今まで、ゴメン。」 「廉…」 「俺のことは、一生許さないでほしい」 自分自身なんだ。