「はい、次」
とうとう4番目の子だ。
この子は英語がデキる子。

「すばらしい!」と佐々木。
サラッと訳してしまった。

まだあいつはノンキに寝ている。


―いい加減にしなさいよ。
 知らないから。
 知らないから。


「じゃあ、次は後ろの…」
と佐々木が言いかけた。



―ああ、あいつ怒られる。


そう思った瞬間、
信じられない速さで、
身体が勝手に反応した。


クラスの視線が、
一斉に私に集まった。


「どうしました?」と佐々木。


それは、私が私に聞きたい。
私は手を挙げていた。


もうドキドキしながら
言うしかなかった。

「今のところ、もう一度
説明してください…」