「あっ!!のんちゃん!
あのね、萩野くんと里花が……」




「あっ!!そういうことね。
なら、あたしも一緒に帰っていい?
そういうの聞くの得意だし。」






途中までしか言っていないのに事態を把握したらしい花香と同じくらいあたしの親友の、葉波乃愛-ハナミ・ノア-通称のんちゃんがピョンっとこっちに来た。




乃愛なら大丈夫。





恋愛経験も花香より豊富だし、口固いし…






そういうわけで、帰り道、あたしは花香と乃愛にずーっと話を聞いてもらった。





「もう……好きなんだから忘れられないよぉ…」




「秀夜、なんでよぅ…」



「でも…………
忘れなきゃ、だよね…」




「秀夜はもうあたしのこと好きじゃないんだから…」





こんなこと、花香と乃愛には全然関係ないのに、ずっと黙って聞いてくれる。





「そんなことないって。絶対。
忘れる必要なんてないよ。
里花が好きならそれでいいんじゃない?


う~~~~~ん……
花香は忘れたいの?」