「私を信用してください」


「夏樹の事は信用してる。

でも東条は、何をしだすか、

分かったもんじゃない。

仕事場では常にお前の傍にいるんだから。

だから・・」


・・・

私は巧を優しく抱きしめた。

・・・

「じゃあこうしませんか?」


「・・・ん?」



「このコンペが終わるまで、

私に時間を下さい。

その後は、巧の部署に移ってもいい。

仕事を途中で止めるのは

いい事じゃないから」

・・・

「…夏樹」


「これでも私強いんですよ?

巧も前に見たでしょう?

噛みつき技は、誰にも負けません」

そう言って笑って見せた。


「・・・ったく」