「さすが、オレの夏樹だ」



「・・・え?」


巧の言葉がイマイチ理解できない私は、

首を傾げる。

・・・

巧は私の肩を抱き寄せ、

義嗣に言った。



「夏樹はオレの大事な女であり、

オレの愛する妻だ・・・」



・・・

『妻』

その言葉に、

義嗣は目を丸くする。


・・・

「夏樹はちょっとやそっとじゃ

誰にも負けない。

東条が牙を剥ければ、そうやって、

噛みつかれる事を、

身をもって体験しただろ?」

・・・

そう言って微笑んだ巧は、

私の頭を軽く撫でた。