「兄貴、」
「あ…?」
「…やっぱ、何でもない」
あたし、何言おうとしたっけ?
最近物忘れが多い…
「(…とか、ウソをついてみる)」
ほんとは、依頼のことを聞きたかった。
まぁ、眠いから聞くのは止めた。
「あ゛っ!!俺、重要な事忘れてた!!お前ら、もうちょいで“あれ”があるからな!!」
「…“あれ”って?」
何の事だか分からないあたしは兄貴に聞く。
雪夜も同じ事を考えているようだ。
「前にも言ったような気がするけどよ…。まぁいいや、あとでそのことについてのメールをパソコンに送っとく」
「うん、」
「りょーかい」