「…ねぇ、雪夜」 「あ…??」 「どうやって、依頼の場所に行く?」 そーいや、ここから結構な距離あるな。 高速道路に乗るかもな。 「…また兄貴呼ぶか」 「…やっぱり、」 クスリ、と笑う雪音を横目にケータイを取り出し、兄貴の電話番号を探す。 カチカチ、と俺がケータイを打つ音が響く、この場所は街灯が二つ、三つしかない暗い所。 昼間でもなければ、この店の外見は見えない。 というか、見たことがない。 俺達は、昼間は“絶対に”活動しないのだ。