「あ…おき、私―――…」
「何した?落ち着いて、話せ」
「わ、私…――“猛獣狩り”?…をやってる人達に声かけられ、た…っ」
「あ゛?そいつら、何か言ってたか?」
「さ、さっき蒼希が言ってた…“wolf”とか“hyena”を見かけたか?…とか、あっち側の人間じゃねぇよな?…とか聞かれてっ。何が何だか分からなかったけど、怖くて…っ」
「水希、もういい。分かった。教えてくれて、ありがとな」
「…っ、」
猛獣狩り、か…
久々に来たな。
「なぁ…、そいつらの先頭にアシメの奴いたよな?左目が隠れてて、茶髪の」
「…い、色は分かんなかったけどアシメだった。左目が隠れてる」
「…さんきゅ。早く教室行くぞ」
たしか、俺らは1-Ⅱだったよな…?
