「たっだいまー。  りーん!いるぅ?ちょっと来てー!」


いつも、いつも、小学校の時から、わたしよりも遅く帰ってきて

荷物をわたしに持たせる。

『おかえり。おにいちゃっ!・・・ん?』


目の前には、見たことのあるような・・・


同じ学年だと思われる男の子が、お兄ちゃんを合わせ五人、

玄関に座っている。


「かっわいー!誰?この子ー!」

「彼女—?」


次々にたくさんの男が口を開く。


お兄ちゃん以外の男の子と喋ったことのない私は、緊張していた。


たぶん・・・声が出なかった。