涙色花火

四月の最初だというのに俺は、汗だくになっていた。

「ハァ、ハァ…
どこだ?」


気付くと探し初めてから、一時間かかっていた。


校舎には、ほとんど人がいなかった。


諦めながら、教室前を通っていると

2-3の窓ぎわの席に一人で座っている人。


花鈴ちゃんを見つけた。


やっぱり、同じクラス…


カーテンの隙間から、薄いオレンジ色の夕日が、顔を覗かせている。