「はぁ、、、。」

部屋のソファーにうなだれて、今日聞いたここちゃんの連絡先に電話をかけてみた。

すると待っていたかのようにワンコールで出てきた。

自惚れすぎやな、、、。

「はい?どちら様ですか?」

今日会った時の明るい声とは違う、落ち着いた女の人の声。

「亮やけど。」

「亮ー?どうしたの?」

「ここちゃん、何か声違うなー?」

「ふふっ、これが本当の自分。普段は男子の気分が上がるように明るめにしてるんだー。」

「わ、ここちゃん遊んでるんや。」

見かけによらず、、、いや、見かけ通りやな。

「本当だったら、電話出るのも明るめの声なんだけどね。亮だからいいかと思って。」

「嘘つけ、俺やて分かってなかったやんか。」

「まぁ、そーだけど。何かかかって来そうな気配がした。」

「どんなんやねん。」

「ふふっ、そのままの意味。」

何か、ここちゃんと話してたら憂鬱な気分もなくなった。

「まぁええや。ここちゃんって彼氏居るん?」

ふと、でき心で聞いてみた。

「んーん、居ないよ?そもそも居たらこんな遊んでないし。」

その言葉に少し胸が痛んだ。

「亮は?」

「居らへんで?」

「そーなんだ。」

フッ、とため息のような笑い声のような息を吐く音が聞こえた。

「ねぇ、亮。今日私の家に来ない?」