うまく甘えられない。 前から歩いてくるカップルの会話が聞こえてきた。 「ねえ、何か買って~」 「何がいい?」 「お揃いのネックレスは?ほら、ペアのヤツあるよ」 あんな風に甘えられたら… 麻耶があのカップルを見つめてたから分かったのかな? りゅうじさんはマヤの腕を引っ張って 雑貨店にはいった。 繋がれたままの手から りゅうじさんの鼓動が伝わる。