「...。え、何それ。」

私は思わず聞き返した。

「だーかーらぁサ・ボ・テ・ン♥」

...。

「う、うん。それは分かってるよ。」

「何よその反応~。どうせ暇なんだから
ちゃーんと育ててあげなさいっ♪」


「えっちょ、私が育てんの!?」

「だって茄子にお土産だもの♪」

「や、いらないんだけど...」

「何よ~!最近冷め切ってる娘の為に
夢を与えようと...うっ...」

「あーもー分かった分かった!
育てるってば!ありがとね!」

「んふ♪そうこなくっちゃ♪
ちゃんと愛情注ぐのよ♪」


ママの圧力に負けて
私はサボテンを育てる事になった。

「育てるっていったって
ただのサボテンだしな。」

私はサボテンに目をやった。

これに愛情注げって言われてもねぇ。
可愛らしくもないし。

ま、いっか。

私はサボテンを
窓の片隅に飾った。